弊社は、昭和55年(1980年)に有限会社川村工業所として創業しました。創業当時の福岡市は九州初の地下鉄開業に向けて、その工事ラッシュで大いに湧いていました。弊社の前身、大徳機工(株)川村斑は、それ以前の天神地下街の新設工事から都市部の土木工事において鋼材による路面覆工、山留の架設を施工していました。

都市部の幹線道路下を掘り進めて地下街や地下鉄を作っていく訳ですが、この幹線道路直下には殆どの場合、水道、下水、電力、ガス等の配管、配線といった埋設物が存在しています。

弊社は、この埋設物の干渉によって作業エリアが狭く限られた状況で長く重い切梁を設置する為に、通常はクレーンを使用する所をウインチを使用する事でより作業の効率化を図りました。クレーンを使用しない為、平坦な土足場を必要とせず、クレーンブームとフックが無いのでクレーンでは吊り上げられない場所でも吊り上げが可能であり、大幅な工程の短縮を実現したのです。

ウインチを使った工法は、当時は他社でも行っていた工法でした。しかし、現在では殆ど見られなくなっています。

弊社においては、この技術が現在も脈々と受け継がれています。施工の難しい工事ほど本領を発揮するのです。

現在の工事現場では、安全に施工する事は当然の事であり無事故無災害は絶対命題です。加えて合理化、簡素化も進んでいます。しかし、現場の条件や状況によっては想定通りに進まない事があるのもまた事実です。

そのような難しい状況でこそ、お客様に安心して頼れる存在であり続けたい。創業当初から受け継いできた技術と私達が積み上げてきた経験を踏まえて今後も進み続けます。

取引様からは、これからも忌憚ないご指導、ご鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。